吉川忠英

　真紀子外相に応援曲
　　　フォークの大御所・吉川忠英が「ＭＡ・ＫＩ・ＫＯ」でエール
　田中眞紀子外相(57)に応援曲が誕生！
　小泉内閣誕生以来、外務省改革や外交をめぐる爆弾発言で注目を集める田中外相に、フォーク・ギター界の大御所、吉川忠英(53)が、現役閣僚へ前代未聞の応援曲「ＭＡ・ＫＩ・ＫＯ」を作曲、熱いエールを送っている。
　「日本の政治を変えて欲しい」と熱望する吉川氏に、その真意を聞いた。

　「実は田中眞紀子のために去年作曲していた曲で、別に機をてらって作ったわけでも何でもない。単なる一ファンとして作っていただけ。まさか外相になるとは思ってもいなかった」と、作った吉川本人も外相入閣には驚いている。
　吉川といえば、慶応大学卒業後、伝説的なフォーク・トリオ「ニュー・フロンティアーズ」を再結成、その後ソロ活動と並行して、ユーミン、山本潤子などフォーク、ニュー・ミュージック系のミャージシャンをサポート。アコースティック・ギターの第一人者として知られている。
　今回の曲も、吉川のギター・ソロで、かつてアール・クルーがカバーした「ダンス・ウィズ・ミー」をほうふつとさせる、ロマンチックなメロディーで綴られ、父親譲りのダミ声でまくし立てる外相のイメージとはギャップがある。
　「彼女は元々女優志向でロマンチックな面があると思う。それを表現したかった。自民党にいながら、インディペンデントでフロンティア精神があり、いつも前進しているのが魅力。僕も今までどこにも属さないで生きてきたから共感するところが多い。特に官僚に立ち向かっている孤軍奮闘振りを応援したくなる。政治に風穴を開けてほしいんですよ。僕は自民党大嫌いですけど、今度は『ジュン（小泉首相）とマキコのラブ・ソング』なんか作りたいな」
　現在、同曲は吉川のライブでしか聴くことができないが、9月21日にはビクターからアルバムとしてリリースされる。
　「チャンスがあったらご本人にも聴いてもらいたいけど、それを宣伝にはしたくないので、こちらからは贈りません。興味があったら買って聞いてください」
　15日には、吉祥寺ＭＡＮＤＡ―ＬＡ２で平安隆のライブにゲスト出演して同曲を演奏すると意気込んでいる。

◆プロフィル◆ 　吉川忠英（よしかわ　ちゅうえい）。１９４７年３月27日東京都生まれ。高校時代からセミ・プロとして活動、７１年米国キャピタル社から「ＥＡＳＴ」をリリース。７４年初ソロアルバム「こころ」（コロムビア）を発表。現在、雑誌「ギターマガジン」と共同企画して「アコギでＧｏ！」のホストとして様々なギタリストと共演。９月21日にはソロアルバム「Ａｃｏｇｕｉｓｔ」（ビクター）をリリースする。

◆こぼれ話◆ 　忠英さんとは、山本潤子さんを介して親しくさせてもらっている。この春には、縁あって勝沼のワイン蔵で二人のライブをご紹介することにもなった。先日行った、ＡＯＳＩＳレコーズのライブで、初めてこの「ＭＡ・ＫＩ・ＫＯ」を聴いて、さっそく取材を申し込んだ次第。淡々と、しかも信念を持ち、柔軟な思考で音楽活動をしている姿が実にかっこいい。実は、もうお孫さんがひとりいる。ゴメン言っちゃった。忠英さん許してね。うちのケンボウの前で「マシュケ・ナダ」弾いてください。